ピル服用中のトラネキサム酸の飲み合わせは可能？代わりの美肌薬は？｜メディカルポスト

ピルを服用している方の中には肌の健康やシミ・白斑対策のためにトラネキサム酸の使用を検討される方も多いのではないでしょうか。しかし、ピルとトラネキサム酸の飲み合わせを調べると、血栓症のリスクについて書かれている記事も多く掲載されています。

この記事では、ピルの服用中にトラネキサム酸を併用する際の注意点や、代わりになる美肌薬について解説します。

ピルとトラネキサム酸の基本知識

ピル：ピルは、女性ホルモンを含む経口避妊薬です。避妊以外にも、月経痛の緩和やPMS（月経前症候群）の症状改善などさまざまな効果が期待でき、月経困難症の治療薬としても使用されています。

トラネキサム酸：トラネキサム酸は、止血作用や抗炎症効果が期待される成分です。メラニンの生成を抑制する効果があることから、シミやそばかすの改善、肌荒れの予防を目的としても服用されています。

ピル服用中にトラネキサム酸を併用していいの？リスクは？

ピルとトラネキサム酸の併用は、血栓症のリスクを増加させる可能性があります。併用しても問題ないかどうかは、ピルの種類や、体質・生活習慣による血栓症のリスクによって異なるため、医師の指導を仰ぎましょう。

ピルと血栓症のリスクについては、以下の記事も詳しく解説しています。

低用量ピル・ミニピルの血栓症リスクは？確率や予防法を解説

低用量ピルとトラネキサム酸

低用量ピルに含まれるエストロゲンには、血液を凝固しやすくする性質があります。また、トラネキサム酸にも止血作用があるため、低用量ピルとの併用は血栓症のリスクをさらに高める場合があります。

特に35歳以上の方、日常的にタバコを吸う方、BMIが高い方などは、トラネキサム酸との併用で血栓症のリスクがさらに高まります。

そのため、メディカルポストでは低用量ピルとトラネキサム酸の併用は推奨していません。

ミニピルとトラネキサム酸

ミニピルは血液を固まりやすくするエストロゲンを含まないため、血栓症のリスクは低用量ピルに比べて低いとされています。

プロゲステロンのみが含有されているミニピルは、血栓形成への影響が比較的少ないため、トラネキサム酸との併用についても、低用量ピルほど厳しい制限は設けられていません。

ただし、個人の健康状態や他の要因によってリスクは大きく異なるため、必ず医師に相談の上で服用を行ってください。

ミニピルの詳細は下記の記事をご参照ください。

ミニピルの効果と副作用

トラネキサム酸の代わりになるものは？

トラネキサム酸の代わりとして注目されているのが、ハイチオール（L-システイン）です。

L-システインは、体の中でアミノ酸の一種として働いて、肌のターンオーバーを促進し、メラニンの生成を抑える効果があります。これにより、シミやくすみの改善、美白効果が期待できます。

トラネキサム酸と異なり、血液凝固には影響を与えないため、ピルとの併用についても比較的安全とされています。

メディカルポストではL-システインを含む美肌薬の処方も行っています。詳細は下記の記事をご参照ください。

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