【生理の仕組みと生理周期】生理に関するお悩みを解決!
女性の皆さんは、生理のことをどのくらいご存じでしょうか?毎月くるけど、あまりよく知らない、なんとなくはわかるけど聞かれると答えられない方がほとんどではないでしょうか?そこでここでは、生理の仕組みから生理周期、生理に関するさまざまなトラブル、生理を快適に過ごすポイントまで、わかりやすく丁寧に解説します。
ページの監修医師
池袋アイリス婦人科クリニック
加村和雄(かむらかずお)院長
1998年埼玉医科大学医学部卒業。病院やクリニックにて、日本産科婦人科学会専門医として研鑽を重ね、池袋アイリス婦人科クリニックを開院。
目次
【漫画で解説】生理のトラブル
「生理のトラブル」といっても、その症状は身体的なものから精神的なものまで、多岐にわたります。そこでまずは代表的な生理のトラブルについて解説します。
生理でよくある5つのお悩み
生理に関するよくあるお悩みとしては、以下の5つが挙げられます。
- ・生理痛
- ・生理不順
- ・不正出血
- ・PMS/PMDD
- ・おりもの異常
生理痛
月経/生理の際には、“プロスタグランジン”という物質が分泌されます。プロスタグランジンは経血を体外に排出させるために子宮や血管を収縮させる働きがある反面、作用が強いと、腹痛や腰痛・頭痛・冷え・吐き気など多くのつらい症状を引き起こす原因となります。
日常生活に支障をきたすほどの激しい生理痛は、"月経困難症"と呼ばれており、治療の対象となるので我慢せずに受診してください。生理痛について、以下のページにくわしく解説しています。ぜひ合わせてご参照ください。
生理不順
正常な月経周期/生理周期は25~38日です。この間隔が25日未満だったり、次の生理までに39日以上かかってしまったりする場合は、生理不順となります。生理期間(出血期間)も3~7日が正常とされる範囲です。
生理不順の主な原因はホルモンバランスの乱れです。ホルモンバランスは疲労やストレス、無理なダイエットなどで乱れます。また更年期障害の症状として生理不順になる方もいらっしゃいます。
これら以外にも、何らかの病気が生理不順の原因となっている可能性もあるため、生理不順に気づいたら病院受診を検討してください。生理不順について、以下のページにくわしく解説しています。ぜひ合わせてご参照ください。
不正出血
生理以外のタイミングで性器(腟)から出血があることを"不正出血"といいます。不正出血の原因は、ホルモンの異常によるものや疾患によるものなど、さまざまです。腟・子宮・卵巣などの病気によって起こる出血を"器質性出血"、病的なものではない原因によって起こるものを"機能性出血"といいます。その他にも、排卵期に起こる排卵期出血(中間期出血)や妊娠時に起こる着床出血、性行為・自慰行為などで性器が傷ついたときに起こる出血などがあります。
不正出血の中には、少し様子を見ても問題ないものもありますが、自己判断は禁物です。出血に気づいたときは、早めに婦人科・産婦人科などの専門の医療機関を受診しましょう。不正出血について、以下のページにくわしく解説しています。ぜひ合わせてご参照ください。
PMS/PMDD
生理のトラブルとして近年注目されているのが“PMS”(月経前症候群)です。PMSは生理前の3~10日ほど、心や体のさまざまな不調が継続的に現れます。
生理の開始とともに症状は改善、消失するのが特徴ですが、中には日常生活に支障を来すほどのPMSを発症する方もいます。またPMSより強い精神的症状を“PMDD”(月経前不快気分障害)と呼び、これはうつ病の一種と考えられるほど重い精神症状が現れます。
日本産婦人科学会でもPMS/PMDDを婦人科の病気として定義しています。
“日本では月経のある女性の約70~80%が月経前に何らかの症状があります。生活に困難を感じるほど強いPMSを示す女性の割合は5.4%程度と言われています。思春期の女性ではPMSがより多いとの報告もあります。”
引用:日本産科婦人科学会|月経前症候群
生理前に心身に何らかの異常を感じたら、PMSやPMDDの可能性もあります。一度池袋アイリス婦人科クリニックまでご相談ください。PMSとPMDDについては、以下のページにくわしく解説しています。ぜひ合わせてご参照ください。
おりものの異常
健康な女性でも生理周期によって、おりものの性状は変化します。しかし、おりものシートでケアしきれないほど大量に分泌されたり、色が黄・黄緑・茶・ピンクなどだったりする場合や、においが強い場合は、子宮や卵巣の疾患や性感染症の疑いもあります。普段からご自身でおりものの性状をチェックして、異常を感じたら速やかに医療機関に相談しましょう。おりものの異常について、以下のページにくわしく解説しています。ぜひ合わせてご参照ください。
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診療時間 10:00~19:00
※最終受付 18:30
池袋アイリス婦人科クリニックの診療情報
池袋アイリス婦人科クリニックは、池袋駅東口徒歩0分の立地にある産婦人科レディースクリニックです。ぜひお気軽にご相談ください。
住所 | 〒170-0013 東京都豊島区東池袋1丁目3−5 池袋伊藤ビル5階 |
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電話番号 |
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きちんと理解してる?生理の仕組み
女性の生理周期は、以下の4つに分けられます。
生理周期 | 特徴 |
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卵胞期(増殖期 / 低温期) | 卵胞期は卵巣内で卵胞が育ち、エストロゲン(卵胞ホルモン)の分泌量が増加。それに伴い子宮内膜が厚くなっていきます。この時期は「低温期」とも呼ばれ、基礎体温が低くなるのも特徴です。 |
排卵期 | 排卵期は黄体形成ホルモン(LH)の働きで成熟卵胞から卵子が放出されます。この時期はホルモンバランスが急激に変化することから、精神面の起伏が多くみられます。 排卵のタイミングで子宮内膜が少し剥がれ落ち、少量の出血が起こることもあります。この出血を排卵期出血(中間期出血)と呼びます。出血しても基本的に派問題はありませんが、出血や痛みがひどい場合は婦人科を受診しましょう。 |
黄体期(分泌期) | 排黄体期は卵胞が黄体に変化し、プロゲステロン(黄体ホルモン)が多量に分泌される時期です。プロゲステロンは基礎体温を上げ、受精卵が着床しやすいように子宮内膜を安定させる作用を持ちます。この時期は基礎体温が37度近くまで上がることも珍しくありません。 一方で、プロゲステロンは痛みを感じるほどの胸(乳腺)の張り、腰痛、便秘、むくみ、肌荒れ、冷え、眠気、不眠、過食、イライラ感など、心身両面の不調の原因にもなります。PMSが生じるのもこの時期です。 |
月経期 | 妊娠しなかった子宮内膜は、月経/生理のタイミングではがれ落ちて血液と一緒に排出されます。月経期になるとエストロゲン・プロゲステロンともに分泌量が低下。下腹部の痛み(生理痛)や胃痛、頭痛、冷え、肌荒れ、精神面での落ち込みなどの症状がみられます。 これらの症状は、生理が終わりに近づきエストロゲンの分泌が始まるようになると、徐々に落ち着いていきます。 |
卵胞期(増殖期 / 低温期) | 卵胞期は卵巣内で卵胞が育ち、エストロゲン(卵胞ホルモン)の分泌量が増加。それに伴い子宮内膜が厚くなっていきます。この時期は「低温期」とも呼ばれ、基礎体温が低くなるのも特徴です。 |
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排卵期 | 排卵期は黄体形成ホルモン(LH)の働きで成熟卵胞から卵子が放出されます。この時期はホルモンバランスが急激に変化することから、精神面の起伏が多くみられます。 排卵のタイミングで子宮内膜が少し剥がれ落ち、少量の出血が起こることもあります。この出血を排卵期出血(中間期出血)と呼びます。出血しても基本的に派問題はありませんが、出血や痛みがひどい場合は婦人科を受診しましょう。 |
黄体期(分泌期) | 排黄体期は卵胞が黄体に変化し、プロゲステロン(黄体ホルモン)が多量に分泌される時期です。プロゲステロンは基礎体温を上げ、受精卵が着床しやすいように子宮内膜を安定させる作用を持ちます。この時期は基礎体温が37度近くまで上がることも珍しくありません。 一方で、プロゲステロンは痛みを感じるほどの胸(乳腺)の張り、腰痛、便秘、むくみ、肌荒れ、冷え、眠気、不眠、過食、イライラ感など、心身両面の不調の原因にもなります。PMSが生じるのもこの時期です。 |
月経期 | 妊娠しなかった子宮内膜は、月経/生理のタイミングではがれ落ちて血液と一緒に排出されます。月経期になるとエストロゲン・プロゲステロンともに分泌量が低下。下腹部の痛み(生理痛)や胃痛、頭痛、冷え、肌荒れ、精神面での落ち込みなどの症状がみられます。 これらの症状は、生理が終わりに近づきエストロゲンの分泌が始まるようになると、徐々に落ち着いていきます。 |
生理を快適に過ごすには?生活の注意点
「生理期間中は出血もあるし、なんだか気持ちがブルー」
そんな生理を少しでも快適に過ごせるよう、簡単にできる生活上の注意点をご紹介します。憂うつな生理期間を上手に乗り越えましょう。
生理中の食欲と食べ物
生理期間中は、女性ホルモンの影響で血糖値が低下し、いつもより空腹を感じやすくなります。また、身体が水分や塩分を溜め込みやすくなることから、体重が増加しやすい期間でもあります。過度な過食は良くありませんが、適量ならストレスがたまらぬよう食べてもいいでしょう。
この時期に摂取したい栄養素として、貧血を予防する"鉄分"、鉄分の吸収を助ける"ビタミンC"、女性ホルモンと似た働きをする"イソフラボン"などが挙げられます。また、冷えは生理痛を強めてしまうことから、身体を温める効果のある食べ物を積極的に摂ることもおすすめです。身体を温める食べ物の代表格は、ショウガですが、ニンジン、カボチャ、ゴボウなどの根菜類も良いでしょう。
ストレスを溜めないでリラックスしよう
生理のときは、身体も心も不安定になりがちです。そんな生理期間中のリラックス方法としておすすめなのが、アロマテラピーです。アロマには、心身をリラックスさせる効果があります。入浴の際に、エッセンシャルオイルを数滴垂らすだけの簡単な方法で、身体を温め、心を落ち着かせる効果が期待できます。
またハーブティーもおすすめです。温かいハーブティーを就寝前に飲めば、質の良い睡眠につながります。おすすめのエッセンシャルオイルは、リラックス効果が高いラベンダーやカモミール、ゼラニウムなどです。そのほかにも趣味や気分転換など、ご自身の好きなことをしてストレスを上手に解消していきましょう。
生理で薬を飲んでも大丈夫?
生理時の症状を緩和する鎮痛剤が市販されていますが、中には「クセにならないか?」「効きが悪くなったりしないだろうか?」などと不安を覚える方も少なくありません。しかし用法用量をきちんと守れば、クセになることや効きが悪くなることはありません。生理痛がひどいときは、無理せず薬を飲んで様子を見てみるといいでしょう。
ただ、毎回薬を飲まないと日常生活に支障が出るという場合には、一度医師に相談して、適切な治療を受けることが大切です。池袋アイリス婦人科クリニックでは、生理痛=月経困難症の治療を積極的に行っております。お気軽にご相談ください。
適度な運動を取り入れよう
無理は禁物ですが、生理のときも適度な運動を取り入れると効果的です。生理時に分泌されるプロスタグランジンは、身体の血行を妨げる働きがあり、血行不良になりがちです。程よい運動をすることで、血行が促され冷えの解消、経血の速やかな排出を促します。軽めのウオーキング、ヨガ、ストレッチなどがおすすめです。身体を動かすと、ストレスの解消にもつながります。
生理に冷えは厳禁!身体を温めよう
プロスタグランジンによって血行不良を引き起こし、ホルモンの働きで水分を溜め込みやすい生理期間は、どうしても身体が冷えてしまいます。身体が冷えると痛みを感じやすくなり、生理痛を悪化させる原因になるのです。そのため、いつも以上に身体を温める食べ物・飲み物を摂ったり、入浴をしたりするのがとても効果的。痛みや冷えで縮こまっていた身体が楽になり、気分もリラックスします。服装も身体を締め付けすぎず、暖かく過ごせるものを選ぶといいでしょう。
生理用品を見直してみよう
多くの女性が生理用品として生理用ナプキンを使用していると思います。しかし生理用品には多くの種類があり、好みやライフスタイルによって選ぶことができます。中でも、近頃人気になりつつあるのが月経カップです。腟に小さなカップを挿入して経血が漏れ出ることを防ぐ月経カップは、使い始めこそ若干抵抗があるかもしれませんが、コツを掴んで慣れてしまえば、プールや温泉も問題なく楽しめ、旅行先でシーツを汚してしまう不安もありません。不快なにおいもしないことから、徐々に人気が高まっています。また、進化した吸水ショーツ(サニタリーショーツ)も話題です。ナプキンが要らない進化型の吸水ショーツが発売され、注目を集めています。ナプキンやタンポンで出るゴミが削減でき、サスティナブルな点もポイントです。
ただ、いずれの生理用品も正しく使わないとデリケートゾーンの思わぬトラブルの原因となります。特に月経カップは使い捨てでない分、煮沸消毒など衛生管理がとても大切です。生理期間を快適に過ごすためにも、自分に合った生理用品を正しく使用しましょう。
生理とうまく付き合うには?
女性は初潮から閉経までの長い期間、生理と向き合わなければなりません。生理への理解を深め、より快適に生理期間を過ごせるようにしていきましょう。
もし、生理に関する不安や不調、心配ごとにお困りであれば、我慢せず池袋アイリス婦人科クリニックにご相談ください。当院では、すべてのライフステージの女性に寄り添い、より良い暮らしができるよう全力でサポートしております。女性特有のトラブルは、当院にご来院ください。
生理のよくあるご質問
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生理が3日で終わるときは受診すべきですか?
生理が3日で終わったとしても、必ずしも異常とはいい切れません。その期間中の出血量や経血の性状、痛みの程度なども考慮したうえで、医師が診断するためです。いつもと生理の様子が違う、なんらかの症状がある場合には、クリニックを受診したほうがいいでしょう。
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生理前におりものが増えるのは病気ですか?
おりものの量や性状は生理周期によって、微妙に変化します。生理前にはおりものが増えることがあるので、病気とはいえない可能性が高いです。しかし、色がいつもと違う、不快なにおいを発しているなど、量以外の症状もくわしく見なければなりません。ご自身で不安を感じたり、いつもと違う症状があったりするときは、ためらわず池袋アイリス婦人科クリニックにご相談ください。
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生理のたびに薬を飲んだら身体に良くないですか?
いいえ。適切な用量用法をきちんと守っていれば、心配はいりません。痛みを我慢しているほうが、余程身体に負担をかけます。しかし、毎回薬を飲むほどの生理痛がある場合には、月経困難症の疑いがあるので、一度池袋アイリス婦人科クリニックを受診してみてはいかがでしょうか?患者様の症状やお身体に合わせ、治療を行っているので、安心してご来院ください。
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生理痛がひどくて会社を休むことがあります。病気ですか?
日常生活に支障をきたすような生理痛は月経困難症といい、治療の対象になります。低用量ピルによって生理を一時的に止めて卵巣を休ませたり、効果が見込まれる鎮痛剤を使用して痛みを緩和したりするなど、いろいろな治療法が考えられます。生理のときのつらい症状は放置せず、ぜひ池袋アイリス婦人科クリニックにご相談ください。
INFORMATION
- 2024/11/01
- 日曜日・月曜日は休診日となります。